STORY.4

5.January

金華さばを育てた 海の女神にご挨拶

木の屋とみなさまのご縁を願って。
石巻の海に大らかに佇む金華山を訪れました。

3回のお参りで、一生お金に困らなくなる山

石巻市のはずれにある鮎川港から、小型のチャーター船を飛ばすこと約15分。牡鹿半島を回り込もうと船が向きを変えた瞬間、海にぽっかり浮かぶ金華山が姿をあらわしました。

金華山には久々の訪問だという木の屋の副社長。
「小さい時、親父に連れてきてもらって以来かなぁ。金華山は金運、開運、商売繁盛の神様。3回続けてお参りすると、その後一生お金に困らないと言い伝えられているんですよ。」

今回金華山を訪れた理由は、商売繁盛の祈祷をしてもらうため。山の中腹に建つ黄金山神社は約1260年の歴史ある神社です。山形の出羽三山、青森県の恐山とともに東奥三霊場に数えられている金華山は、修行の場として多くの修験者が訪れ、明治時代まで女人禁制が敷かれていたといいます。今ではその規制は解かれ、多くの観光客が全国から訪れる場所になりました。

石巻を守り続けて
1265年

境内に入ると目に飛び込んでくるのは、絵馬のかわりに願い事が書かれた大きな帆立の貝殻。金華山は海で生計を立てる石巻の人々の守り神として、古くから信仰の対象となっていました。

今から約1265年ほど前、聖武天皇の時代に建立された黄金山神社。華麗な木彫り装飾が施された本殿は、海の潮風にあたって風合いこそ増しているものの、荘厳な面影を存分に残しています。

本殿には金銀財宝を司る神がまつられているほか、山の頂上にまつられているのは水と関わりの深い弁財天。そのため大漁祈願と海上航海の安全を願って、シーズンの初めに必ず訪れる漁師も多いとか。

世界一のおいしい魚が
とれる秘密

金華山はまた、海に恵みをもたらす重要な存在です。

例えば、石巻の高級さばとして有名な「金華さば」。
木の屋でも金華さばの缶詰は看板商品となっていますが、「金華ブランド」を名乗れるさばは、実は限られているのです。

ピチピチの鮮度で脂のり抜群、そしてこの金華山の沖合で獲れた真さばでないと「金華ブランド」には認定されません。品質の良さを生み出す海の秘密とは一体何なのでしょうか?

その最大の理由は、三陸・金華山沖が寒流と暖流がぶつかる「潮目」にあります。世界でも有数のおいしい魚が獲れる漁場の1つである金華山沖の海は、2つの流れがぶつかることで海の栄養分が混ざり合い、魚の餌となるプランクトンが多く発生。それを目当てに北から南から、小魚からクジラまで多くの種類の魚が集まってきます。
また東北独自の地形「リアス式海岸」も、豊かな海を作る重要な役割を果たしています。山が海に迫っているため、森のミネラルをたっぷり含んだ水が海に流入。その結果、栄養豊富なプランクトンが育ち、魚にたっぷりと脂がのるわけです。

金華さばをはじめ、いわしや鮭などおいしい魚の宝庫である金華山。石巻にとって、そして木の屋にとって、無くてはならない「海の母」なのです。

「みなさまとご縁が
ありますように」

黄金山神社の御祈祷場。ピンと張り詰めた空気の中、護摩のパチパチとはぜる音だけが聞こえます。平安時代から伝わる黄金山神社の修法は、護摩の火によって災難を追い払い、新しい運勢を呼び込むことで祈願成就を祈祷するもの。厳かに木の屋の名前が読み上げられます。

さらに今回はお客様とのご縁を願って「5円玉」も一緒に祈祷してもらいました。その数なんと1000枚! お祓いを受けた5円玉は、2016年の新年出荷分より、一般のお客様から注文頂いた商品に添えて発送します。(無くなり次第終了。)

新年のご挨拶代わりに、開運をお裾分け。
ピカピカの5円玉をお手元に置きつつ、ぜひいつか実際に金華山を訪れてみて下さい。3回続けてお参りすれば、3回続けて石巻のとびきり新鮮な海の幸も食べられますよ。